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遺産相続に伴う空き家対策相談

遺産相続に伴う空家問題を専門家・髙木司法書士事務所が解決します!

遺産相続時に発生する空家問題

これらに対し、髙木司法書士事務所は専門知識と親身なアドバイスをもって問題を解決します。

スーツの女性
古い家屋

空き家の問題は他人事?

空き家に関するニュースを目にする機会が増えています。 みなさんの中にも「空き家を所有している」「隣が空き家」「田舎の母が亡くなって実家が空き家になった」など空き家が身近な人もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、その対応に困っている人が多いというのが現実です。

そこで、空き家の現状、空き家が発生・増加する原因、空き家の問題点、国や自治体の取り組みなどについて考え、空き家問題の解決に向けてみなさんが出来ること、また、司法書士が法律専門家としてお手伝いできることをご紹介しようと思います。

郊外に「新築一戸建て」それは夢だった

戦後の混乱期には、住宅不足を解消することが最優先と考えられ建設が急がれたため、住宅の質が二の次であったことは否定できません。

しかし、その後の高度成長期になると多くの人が「環境の良い緑のある街」の「庭付き新築一戸建て」を求め、住宅に質を求める時代になりました。 当時、妻となる女性は専業主婦である場合が一般的で、まだ若く元気な夫はマイホームのために長時間の通勤も厭わないという風潮がありました。

しかし、家を構える時に「将来子どもが家を出て行く」という現実を親たちは想定していませんでした。「その夫婦」の子どもたちは社会人になるまで親元である「郊外」で暮らしますが、社会人になると家を出て独立し、都会や職場に近い場所に住むことを選択するようになります。さらには結婚後、共働きをする夫婦の割合も増加し、ますます「職場に近い街」に住む傾向が強くなっています。 郊外にある実家は今、親世代の高齢者だけが住む家になり、将来的には空き家になる可能性が高いと考えられます。

新築戸建住宅
新宿駅西口風景

なぜ、空き家が増えるのか?

一昔前は、「資産として不動産を持っていれば安心」と言われていましたが、今は必ずしも安心とは言えず、不動産が経済的・精神的な負担要因となりえる時代だと言われています。 例えば「繁華街から遠い」「駅が遠い」「建物が古い」といったような家は、買い手も借り手もないというのが現実です。

今、日本の住宅市場では築後20年を経過した木造戸建住宅の価格はほぼゼロといわれています。

しかも、今の税制では、空き家を取り壊して更地にすると固定資産税額が6倍に跳ね上がる場合があるため、利用する予定のない家屋が壊されずに放置される結果となっています。

人口が減るがゆえに生まれる空き家

空き家が増える大きな原因の一つは人口の減少にあるといわれています。1950年の総人口が、約8400万人、そのうち65歳以上の高齢者は5%弱でした。2012年には、総人口が1億2752万人、高齢者は3079万人となり、その割合は約24%です。

そして、総務省の予測では2060年に総人口は8700万人まで減少し、それに対する高齢者の割合は約4割に達すると見込まれています。

人口が減少し、所有者が高齢化することによって管理が行き届かない家屋は増える一方で、空き家対策を講じることがなければ様々な問題(防災性・防犯性の低下、ごみの不法投棄など衛生の悪化、景観・風景の悪化)が生じることは明白です。

空き巣
郊外の住宅地

空き家問題への対策は?

近年、国や自治体も増加する「空き家」問題への対策を講じるようになってきました。 平成27年5月に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」では、適切な管理が行われておらず、倒壊の危険や景観を損なうといった周辺に悪影響を及ぼすような空家を「特定空家」として、その所有者に修繕・除去等の指導や勧告ができる他、空き家の跡地活用のための対策を講じることも認められるようになりました。

また、空き家となる前の対策として中古住宅をリフォームする場合や取得する際の融資や税金軽減の制度を充実させる対策も取られるようになりました。 また、空き家の所在地である自治体の多くは「空き家バンク制度」を創設しています。空き家バンクでは、売買・賃貸借が可能な物件を登録、ネット等で公開することにより希望者同士のマッチングを促進するための利用を呼びかけています。

空き家問題に対して、司法書士ができること

当然のことですが、空き家は私有財産であり、その管理は原則的に所有者が行います。しかし、その原則が「所有者の高齢化や相続人の住所が遠方であることによる管理不十分」、「人口減少・少子化による管理者の減少」により原則どおりにはならない事例が増えてきました。よって、この空き家を適正に管理し、行政や専門家が所有者を支えること、その枠組みが必要であると考えるようになりました。

また、このような枠組みを検討する中で自治体の担当者や議員の方との勉強会に参加したり、意見を交換することにより不動産登記の専門家である司法書士がお手伝いできる分野には次のようなものがあることが分かってきました。

三世代の家族

​保存登記

所有権登記がされていない不動産の所有者を公示する登記をすることによって権利関係を明確にし、紛争を予防することができます。

​相続登記

所有者が亡くなった場合、相続人に名義を変更する登記が必要です。相続登記を長年放置しておくと、相続する権利を持ったまま相続人が亡くなる場合があります。権利関係が複雑になり調整に時間がかかると共に必要書類を揃える費用と労力は増大します。

​財産管理

所有者と財産管理契約を締結し、任意財産管理人が所有者の代理人として空き家を適正に管理することができます。また所有者が亡くなったあとのことを考えて遺言書を作成する場合や相続が発生した後の遺産分割協議や売却のお手伝いも可能です。

​成年後見

認知症などで判断能力が低下した所有者の成年後見人に選任されることで、所有者に代わり空き家を管理、利用することが可能です。

​訴訟関係

空き家に関する紛争の中でも比較的少額なトラブル(140万円以下の紛争)に対して、依頼者の代理人として相手方と交渉したり、簡易裁判所での調停・訴訟・和解などの訴訟関係業務を行うことできます。

所有権​調査

空き家には所有者がわからないものもありますが、「空家等対策の推進に関する特別措置法」が制定されたことにより、自治体の長から委任された司法書士は所有者を把握するための調査ができるようになりました。また、空き家の所有者を被告とする訴訟を起こす必要がある場合にも、原告の委任を受けた司法書士は所有者把握のための調査が可能です。

​不動産競売

裁判での判決に基づき空き家を競売するための申立書等を作成し、裁判所に提出することができます。

​空き家を売却処分する際のお手伝い

最終的に空き家を売却することとなった場合にも売買契約の締結や所有権移転登記が必要となります。その際に法律専門職としてアドバイスをすることでお手伝いができると考えています。

​最後に

空き家問題は、所有者、相続人、近隣住民、行政、専門家が個々別々に行動しているだけでは、問題が多岐にわたっているため解決することは困難ですが、それぞれが連携し協力することにより必ず解決に導くことができると考えています。

みんなで取り組むことにより納得感の得られる対応策が見つかるでしょう。

「取りあえず話だけでも聞いて欲しい」、「こんなことでも相談していいんだ」と多くの方に思っていただくこと、それが解決へのきっかけになることを目指して活動しています。

スーツの女性
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